takashiskiのブログ

覚書の殴り書き

CR-30 bed leveling覚書

この記事は「3Dプリンター Advent Calendar 2021」の19日目の記事ということにしました。

adventar.org

ベッドレベリング(Y=0のみ)を完全に理解したので記録します。

ただ、今ヒートブレイクがへし折れてしまったので修理してから写真など追記したいと思います。

やらなくていいこと

割と定着問題に悩んでる人がいるようです。 しかし、スティックのりやスプレーは一切使う必要がないです。

定着は非常によいので、もし定着しないというのならば以下のいずれかです。

  • レベリングができていない(ファームウェア設定含む)
  • 印刷設定が間違っている
  • フィラメントが悪い
  • どこか物理破損している

CR-30/ベルトプリンタのレベリングの難しさ

ボトムレイヤーが線であることと、Z方向のレベリングが追加の治具なしでは困難というところです。

Ymin-limit switchの位置決め

Crealityもレベリング困難がわかっていたのか、Y軸の原点リミットスイッチには光学式スイッチが採用されています。 マイクロスイッチの場合は物理的にあたって止まりますが、光学式スイッチはスリットに板を差し込まれたことで検出するので、スイッチ自体ではとまりません。 そのため、min-limit ==原点でなくなります。

これにより、ベッドを物理的に調整しなくとも、相対的な水平がとれていればファームウェア側の原点オフセットで規定の距離を確保できるようになります。

電源処理

まず、電源を落として、XモーターとYモーターのケーブルを抜きます。 これはモーターが動いたときに電流が基板に流れて破損するのを防ぐためです。

デッドライン設定

次にヘッドをベッドに接するように移動します。ベッド自体が厚さがあって柔らかいので、ちょっと押し付けられるくらいがいいです。ここで押し付ける代わりに、次の手順でリミットスイッチ・ストッパーとガントリーのあいだに何かはさんでもいいです。

この状態+αで確実に止められるようにY軸リミットスイッチと、逆側Y軸にあるストッパーを移動させます。

ヘッドがベッドに接している位置が真のデッドラインです。 CR-30のデフォルトファームウェアでは、無限にめり込むことが可能であるため、ヘッドの部品を破損してしまう可能性があります。 デフォルトの部品だと強度が比較的出る構成になっていますが、私は部品を交換したあとに色々気づいたため、ヒートブレイクを破損してしまいました。

リミットスイッチ設定

リミットスイッチは、4本の固定ネジで固定され、調整ねじをまわすことで上下させることができます。

リミットスイッチは固定ネジが一番上に来る位置で固定します。 以降、ファームウェア側で真の原点は設定するのでリミットスイッチはこれ以上いじる必要がありません。

これは使う必要がない知識ですが、リミットスイッチは半分より下の位置にするとリミットとして機能しなくなります。 どうなるかというと、ホーミングをしたときにヘッドがベッドに押し付けられ続けます。設計したやつは頭がおかしい。

相対水平の確保

xy軸のホーミングをします。 そのあとにX=0とX=210が同じ相対高さになるように設定をします。 Y軸を適当な位置にして付属のシックネスゲージか、ダイアルゲージを使って行いましょう。

ファームウェアを使ったY原点の設定

オートホーミングもしくはG28を行います。

その後、Y軸を1mm/0.1mm単位で下げてベッドに接する程度の位置まで下げます。

その状態でconfiguration>advanced configuration>set home offsetを行います。M206相当です。 その後configuration>store configurationを行います。M500相当です。

Z方向レベリング

今まではX軸方向の水平をとる方法と、Y軸距離を決めるための方法でした。

Z方向はXY平面とベッドのあいだに45度を作るためのレベリングです。

これを初期装備でうまくやる方法はよくわかっていません。

とりあえずX軸原点側と最大側それぞれの2ノブを同じ高さにして高さがある立方体を印刷をして、Z軸のプラス方向の上部角が直角に近いかどうかで判断するしかないと思います。

ぱっと浮かんだ方法だと、巨大な直角二等辺三角形のブロックを用意してベルトに固定し、ダイアルゲージをヘッドに固定して斜辺に対してダイアルゲージで同じ距離になるように調整する、くらいしか浮かびませんでした。

以上で、ベッドの水平をとった上で、ベッドに接する位置を仮想原点と設定することができました。

set home offsetが取扱説明書に記載されていないため、非常に苦労していましたが、後から気づいて非常に単純になりました。

Z軸方向の水平とりはいまだにわからないので、いい方法があったら教えていただけると幸いです。