takashiskiのブログ

覚書の殴り書き

技術書典で見向きもされない状態を防ぐためにできること

この記事はポエムです。出典は特にありません。

個人的な技術書典の感想

技術書典は同人誌即売会ではありません。技術書即売会です。 基本的に来訪者は自分の糧になるものを求めて訪れているように感じます。

そのため、「今は効かないがいずれガンに効くようになる」のような不確かなものや、「おれはこれがすきだから、これを使ってこれを作ってみた」のようなエクストリームなものは比較的売れず、 即物的な「○○入門」「○○をやってみよう」というような本、または「○○で××をするノウハウ」のような実用的な本が売れる傾向にあるように思います。

極端な話をすると「○○で飯を食えるようにする技術」みたいな本を求めてきているのかもしれない、と感じます。

爆死する本の傾向

「売れなかった」よりも「爆死した」と書いたほうが表現的にマイルドな気がするので爆死を使います。

なんとなく感じる傾向は以下です。

  • サークルカットが目に留まらない
  • タイトルからキーワードを連想しにくい
  • 表紙からキーワードを拾いにくい
  • 本質的なキーワードがわからない
  • ブースの目の前にいても見えない
  • なんか近寄りたくない

サークルカットが目に留まらない

技術書典の参加サークル数がとても多くなってきたため、真面目にすべてのサークルを事前にチェックするのは現実的にできません。 そのため、多くの人はtwitterで流れてきたサークルを拾い上げるか、サークルカットだけ適当にざーっと流し見していると思います。

このとき、サークルカットを追加していなかったり、サークルカットの目に留まる位置にキーワードが含まれていないサークルはチェックされません。 なかったものとして素通りされてしまいます。 デザイン的な信念があるかもしれませんが、技術書を売りたいのであれば諦めてスーパーのチラシのごとく重要なキーワードが目に留まるようにちりばめてください。

タイトルからキーワードを連想しにくい

極端な例だと「サークル会報 vol.1」です。このサークルが何をしているサークルなのか知らなければ、中身がまったくわかりません。 サークルのことを知っていたとしても、とても幅広い技術に関して複数人が寄稿しているようであれば、興味がある技術がないのかわかりません。

表紙からキーワードを拾いにくい

前述の「サークル会報」のようなタイトルの場合は、雑誌のごとく表紙にトップレベルの目次を列挙して内容を知らせなければなりません。 十分に目次が書かれていなければ、書いてある内容が分かりませんのでスルーされます。

本質的なキーワードがわからない

これはジャンルによるのですが、例えばReactの本はだいぶ多くなっています。そんな中単にReactの本だよー、と出すとどうなるでしょうか。 Reactを理由に買う人もいると思います。とりあえず開いて読んで必要そうだから買う人もいるかもしません。しかし、たいていの人は「またReactの本か、よくわかんないしここはいいや」となると思います。

ブースの目の前にいても見えない

これは透明人間とかそういう話じゃなくて本当にあった怖い話です。

技術書典は動員数と、立ち読み時間に対して通路が狭いです。ちょっとでも2,3人が立ち止まるとあっという間に導線が詰まります。一方通行であればいいのですが、双方向なのでひとが詰まりに詰まってとにかくつらいのです。しかもたいていの人は横にあるサークルを見ながら歩くのでものすごく引っ掛かります。 一番混雑してるタイミングではどうなるかというと、ブースとブースの間に人が6人いる満員電車のような状態になっています。人で完全に視線がさえぎられているのです。

以下のツイートの画像を見てください。

混雑度合いを考えてこの図を見ると、75度陳列ですら意味がないも同然なのです。

なんか近寄りたくない

うさん臭さとか、不清潔感とかそういうのです。技術書典だとあまりないと思いますが、コピー本+手書きPOPしかないサークルは段取りとか準備とかよくなくて内容もあんまりよくないんだろうな...下手したら一晩ででっち上げたんだろうな...という印象になるのでPOPは印刷物として用意して持ち込みましょう。

あと、過剰な呼び込みもめんどくさいので嫌です。試し読みしてnot for meだと思ったのに「どうですか!?」ってキラキラした目を向けられ、それに対して「アッいらないです...」っていうの、とてもパワーがいるんです。

対策

タイトルと表紙をちらっと見ただけで主題を読み取れることが理想です。

すでに入稿は終わってしまっているはずなので、不十分に感じたらPOPで対応してください。

そしてPOPは必ずPOPスタンドを使って吊るしPOPにしましょう。座っている人が全く見えないくらいの高さで吊るすべきです。 あなたのサークルを知らない人は、移動中の一瞬でその吊るしPOPを見て、見るべきかどうかを判断します。

吊るしPOPにはPOPスタンドが必要です。椅子の後ろにクソデカポスターを吊るすか、卓上に置くかです。 卓上POPスタンドはT字バーを2分解できるタイプじゃないと、Tのままになってしまってとてもかさばります。気を付けてください。

新 フロアスタンド 黒 K-PT1039

新 フロアスタンド 黒 K-PT1039

声掛けは「あっこの人うちのサークル見てるな」と思ったときに「試し読みどうですか?」と声をかけるくらいで十分です。内容に関しては聞かれたら返答すればいいのです。みなPOPで概要は分かっています。

それと、隣のサークルとの境目を厳守しましょう。人がすでに前に立っているブースのPOPを見たり本を試し読みするために、隣のブースの前に立って横から取りに行く人がいます。 少なくない人数がこの行為をするのですが、隣のブースから見たら関係ないおっさんが自分のブースのPOPの前に立って視線を遮っているわけです。下手したら尻向けてます。バックパックがうちのサークルの客にぶつかってます。速やかに声をかけて移動してもらってください。

自分のブース目当ての人間が隣のブースの前に立った時もそうです。技術書典は比較的呼び込みなどもフリーダムで下手すると机の切れ目からブースの前にでて声掛けをするサークルまでいます。 混雑の原因を作ったり、混雑対応を全くしないことが自分のブースに影響するようであれば直接文句を言うか、運営に声をかけて対処してもらうほかありません。この間の損失は誰も補填してくれません。

展示例

www.irasutoya.com

「吊るしPOP大事だよ」と「隣のブースとの境目は守れ」が書きたいだけのポエムでした。

あ、あと後払いの登録は事前に済ませておきましょう。当日では間に合いません。今回から後払いにダウンロードコンテンツを追加できる機能が追加されたそうなので活用しましょう。

追記

見本誌提出締め切りのお知らせとともに、制限緩和と禁止行為の連絡がありました。

■サークル出展ブースの制限緩和について
□………………………………………………………………………………………………
技術書典6では持ち込み物の高さ制限を緩和しました。
いままで150cmまでとお願いしておりましたが、安全性が確保されていれば高さの制限はありません。
もっとも安定して、安全が確保できる高さにしてください。
(ポスターなど自立するスタンドによる掲示を想定した緩和です。天井が近い、
電気設備に近接するなど防災上の理由でお断りする可能性もあります)
またポスター以外たとえばのぼりやバルーンといった特殊な掲示物は
サークル向けFAQを更新しております。詳細は「持ち込み物について」等をご確認ください。
https://techbookfest.org/event/tbf06#faq
今回も会場は混雑を予想しています。
スペース外への掲示物や荷物配置、通路での呼び込みなどは禁止しています。
当日を無事に、そして楽しく過ごせるよう皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

ポスタースタンドを使った、自立していて転倒の危険がない掲示であれば問題がないようです。パイプ椅子に棒縛り付けて吊るす、みたいなのは絶対倒れるので150cmまでです。

というわけで、積極的にポスターを高く掲げましょう。ブース番号とサークル名、キーワードを忘れず記述しましょう。忘れがちですが、表裏で必要です。

そして、やっぱり通路での呼び込み禁止ですね。列整理は列整理だけに徹しましょう。