ステッピングモーター
詳しいことは省略しますが、見かけ上は2つのコイルを持っていて、そのコイルと制御基板をケーブルで接続して操作することになります。
この際、結線をどうするかがしばしば問題となります。
コネクタ
モーター側はPH 6pin, 制御基板側はXH 4pinが採用されることが多いです。
モーター側と制御基板側でピン数が異なりますが、これはモーター側の2番と5番ピンを接続しないからです。
モーター側ピンアサイン
基本的に1番と4番、3番と6番がペアになっています。 世に出回っているものの大半はこれじゃないかとおもいます。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
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コイル1 | NC | コイル2 | コイル1 | NC | コイル2 |
しかし、例外的に1-3, 4-6がペアになっているモーターがあります。 今のところ、このピンアウトのモーターはTRONXYのX5SAの付属モーターでのみ確認しています。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
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コイル1 | NC | コイル1 | コイル2 | NC | コイル2 |
制御基板側ピンアサイン
基本的には、1-2, 3-4がそれぞれペアになっています
1 | 2 | 3 | 4 |
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コイル1 | コイル1 | コイル2 | コイル2 |
また、creality系ボードや、creality系ボードへそのまま置き換えさせることを目的としたSKR mini E3などは、エクストルーダだけコイル1,2が逆になっています。
動作はしますが、エクストルーダだけXYZと回転の仕方が異なる可能性が発生します。
1 | 2 | 3 | 4 |
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コイル2 | コイル2 | コイル1 | コイル1 |
今のところ、隣り合ったピンがペアの基板しかみたことがありませんが、ひょっとしたら一つ飛ばしの基板が世間には存在する可能性があります。なので、念のためピンアウトの図は確認してください。
ケーブル
察しのいい方はもう気づいているかもしれません。 モーターから素直に引き出して制御基板まで引っ張ると、ペアが1-3,2-4となってしまい、動作しなくなってしまいます *1。
ではどうするかというと、だいたいケーブルのモーター側で内側二つの線を入れ替えて結線しています。
しかし、tronxyの例があるように、そのままで問題ないモーターが存在します。 そんなモーター向けに、入れ替えを行っていないケーブルが存在します。
エクストルーダをダイレクトドライブにするときなどにモーターケーブルの長さが足りなくなるので以下のケーブルを重宝しているのですが、これは入れ替え無し結線です。よく見ると、画像のうちの一枚がその説明をしています。
特に工具はついていませんので、細くて頑丈な板や以下のような工具を調達して、ピンの返しを抑えながらハウジングからピンを抜いてケーブルを入れ替えて差しなおすことをしないといけません。
ピン抜き工具は忘れたころに必要になるので、一つ手元にあると便利です。
チェックシート
丁寧なほう
- モーターのピンにテスターを抵抗測定モードであてて、抵抗が出るペアを調べる
- ケーブルがストレートかクロスか確認する
- 1,2 を踏まえて必要ならばケーブルのピンの入れ替えを行う
- 結線する
乱暴なほう
- とりあえず結線してホーミングなり適当に動かす
- 動いたらそのまま使う、動かなかったら電源を落としてからケーブルのピンの入れ替えをする
*1:異音を立てて震えるだけなので直ちに問題はないですが、原因調査が必要になってめんどくさいです